森の民の少年ポポは、平和な森に異変が起きた原因を調べるため旅立った父ペレの帰りを待ちわびていた。しかし森の異変は、ポポの母ピアまで変えてしまう。父ならば、母を助ける手がかりが分かるかもしれない。ポポは父に託されたドングリ型のペンダント「守護者の証」を胸に、父を追って旅立つ。 旅の途中、ポポが持つ「守護者の証」を狙って、森の破滅を願うアダーと手下たちが、赤い目の甲虫を操りポポを襲撃するが、そのたびに何処からともなく巨大なカブトムシ「ムシキング」が現れポポを護るのだった。
星期日 更1
ファンタジー世界を舞台にした国家運営シミュレーションゲーム、『Eternal Nations』。 そこでユーザーランキング一位を獲得した伝説のプレイヤー、伊良拓斗は、入院中に意識を失う。 気が付くと拓斗は、まるでゲームの中のような世界、イドラギィア大陸に降り立っていた――。 そこに現れたのは、『Eternal Nations』で拓斗が最も愛用していたユニット、《汚泥のアトゥ》。 そこで拓斗は、ある決心をする。 「――僕たちの国を作ろう。僕と、君だけの王国を」 アトゥと共に、邪悪な国家である《マイノグーラ》を設立することを決めた拓斗。 個性豊かなダークエルフや英雄を国民とし、 この世界ではチートとも言えるゲームシステムを利用しながら、 大好きな内政に励むのだった。
片田舎で道場を構えるしがない剣術師範の中年、ベリル・ガーデナント。 剣士としての頂を目指した日々は遠く過ぎ去り、自身の実力に気持ちの折り合いをつけてのんびり過ごしていた彼のもとへ 今や王国騎士団長にまで出世した元弟子の一人、アリューシアが十年の時を経て来訪する。 「先生を騎士団付きの特別指南役として推薦し、無事承認されました」 このまま田舎暮らしで静かに生涯を終える、それでも構わないと割り切っていた ベリルの運命が、大きく変わる──! 都会での生活。大きく成長した元弟子たちとの再会。新たな仲間、そして強敵との巡り会い。 「俺みたいな峠を過ぎたおっさんには、荷が重すぎるよ……」 そう思うベリルだが、長きにわたり実直に鍛え続けた剣の腕は ”片田舎の剣聖”と称されるほどの凄まじい領域に達していて──